
・ワインエキスパートってどんな資格?ソムリエとは違う?
・試験はどんな問題が出題される?
・難易度・合格率はどれくらい?
こんな疑問に答えます。
私、にこ(@nikolog1019)は元証券会社勤務のアラサー専業主婦です。
ワインが好きで受けてみた、2021年のワインエキスパート試験に晴れて合格しました!
完全独学で合格した私が、ワインエキスパートの試験について解説します♪
- ワインエキスパートがどんな資格かが分かる
- ワインエキスパートとソムリエの違いが分かる
- ワインエキスパートの試験内容が分かる
- ワインエキスパートの難易度・合格率が分かる
ワインエキスパートとは?ソムリエとの違い

ワインエキスパートは、一般社団法人日本ソムリエ協会(Japan Sommelier Association, 通称J.S.A)が認定している呼称資格です。
J.S.Aが定義しているワインエキスパートの呼称資格は、以下のとおりです。
ワインエキスパートとは酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有する者を言う。 プロフェッショナルな資格ではないので職業は問わず、むしろ愛好家が主な対象となる。我が国においてはJ.S.A.が、ここで 言う定義・役割・求められる能力に適うと認められた者に対してワインエキスパートの資格を認定している。
引用元:https://www.sommelier.jp/exam/index.html
「酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力がある人」がワインエキスパートです。
一方で、レストランやワイン屋さんで見かける、下記のバッジを付けた方がいます。

この方々は「ソムリエ」というワインエキスパートとは別の呼称資格を持っています。
(ソムリエもワインエキスパートも、同じJ.S.Aが認定している呼称資格です。)
ソムリエの定義は、以下のとおりです。
ソムリエとは飲食、酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、教育機関、酒類製造のいずれかの分類に属し、酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有するプロフェッショナルを言う。ソムリエの役割は、飲食店もしくは酒類・飲料を販売する施設におけるそれらの提供、ならびに商品の適切な紹介とサービスを中心に、啓蒙・普及・研究・教育を目的とした専門的なアドバイスや清潔で衛生的な食事環境の維持など広範に及ぶ。ソムリエの資格はここで言う定義・役割・求められる能力に適うと認められた者に対して、然るべき機関(我が国においてはJ.S.A.)により認定される。
https://www.sommelier.jp/exam/badge.html
酒類・飲料関係の仕事に従事していて、酒類、飲料、食全般の専門的知識・テイスティング能力を有するプロフェッショナルのことを「ソムリエ」といいます。
一言でワインエキスパートとソムリエの違いをいうなれば、
- ワインエキスパート: ワイン愛好家
- ソムリエ: ワインのプロフェッショナル
という感じです。
また、ワインエキスパートとソムリエでは「受験資格」が異なります。
- ワインエキスパート: 20歳以上であれば職種、経験は不問で誰でも受験可能
- ソムリエ: 酒類・飲料に従事する仕事を一定年数経験しており、第一次試験の日にそれらの仕事に従事している必要がある
ソムリエの具体的な要件はJ.S.AのHPに載っていますが、
【一般】
以下の職務を通算3 年以上経験し、第一次試験基準日においても従事している方【会員】
会員歴が2年以上あり、以下の職務を通算2年以上経験し、第一次試験基準日においても従事しているJ.S.A.正会員および賛助会員所属者◆酒類・飲料を提供する飲食サービス
引用元:https://www.sommelier.jp/exam/index.html
◆酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、製造、教育機関講師
◆酒類・飲料を取り扱うコンサルタント業務
こんな感じです。
ソムリエ試験は、酒類・飲料に関連した職業に一定年数以上就いていないと受験できないという制限が設けられています。
ちなみに、ワインエキスパートがソムリエの試験を受ける場合、
合格してから5年以内であれば一次試験が免除されますよ(^^)
ワインエキスパートの試験内容

ワインエキスパートは、1次試験のCBT試験と2次試験のテイスティングに分かれます。
それぞれどんな風に出題されるのかを説明していきます。
1次試験:CBT試験
1次試験は、いわゆる筆記テストです。
パソコンで受験するCBT方式の試験であり、問題は全て2~4つの回答から選ぶ選択式です。
出題範囲は、受験申し込みをすると郵送されてくるその年の教本です。
↓私が受験した2021年版の教本です。

何がヤバイって・・・この厚さなんです。

約800ページです。(笑)
この膨大な量から、結構細かい質問が出題されますので、
気合を入れて勉強しないと受かりません。
独学で受験する場合の勉強方法や勉強時間については、別途記事をまとめます!
2次試験:テイスティング試験
2次試験は、テイスティングです。
ワインエキスパートの場合は、白2種類、赤2種類、ワイン以外のお酒1種類が出されます。
以下の50mlのテイスティング用グラスに注がれて、テーブルの上に置かれています。
テイスティングの練習をする際には、ぜひ本番と同じこのグラスを使ってくださいね!
実際に見たらわかると思うのですが、意外と小さいです。
いつもお店や家で飲むワイングラスよりも小さいので、
このグラスで慣れておかないと、本番のテイスティングがやりづらいと思います。
結構良い値段がしますが、要らなくなったらメルカリなどで売りましょう!
テイスティングの試験内容は、全てマークシートで回答する選択問題です。
白2赤2その他1の合計5種類のお酒があるなかで、ワイン以外のお酒については品種を当てればOKです。
私のときはテキーラが出題されたのですが、ホワイトラム、泡盛、ウォッカだったかな?から選択でした。
ワインについては、以下の実際の解答用紙をご覧ください。
こんな感じで、外観、香り、味わい、総合評価、適正温度、グラス、収穫年、生産地、ブドウ品種が出題されます。
うげ~無理だよ~って思いますよね(?)
私もサッパリでしたが、型を覚えたらいけたので、安心してください。
具体的な方法は、別記事で!
ちなみに、ワインエキスパートの試験は受験料だけで2万円以上(!)するのですが、
東京のテイスティング会場はホテル雅叙園でした。
とっても豪華で、こんな華やかな資格試験あるのね…と感心してしまいました。
他の会場も、ANAクラウンプラザやホテルグランヴィアなど、豪華なホテルで行われていました。
セレブ気分で受けられますよ(^^)笑
ワインエキスパートの難易度・合格率

最後に、ワインエキスパートの難易度・合格率について解説します。
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | |
合格率 | 35.5% | 41.4% | 39.6% | 38.2% | 33.1% | 32.8% | 44.2% | 43.3% |
J.S.Aが公表している数値から見ると、合格率は大体30~45%くらいです。
近年は40%以上の合格率で、やや受かりやすくなっていますね。
極端に難しいわけではありませんが、勉強しないと落ちる試験です。
1次試験は毎年7~8月にありますが、私は4月から勉強を開始しました。
3ヵ月しかなかったので、平日は毎日5~6時間、土日は2~3時間くらい勉強しました。
2次試験は正直ほとんど勉強という勉強をしていなかったので、
テイスティングの「型」を覚えた1時間くらいです・・・笑
ワインエキスパートの試験の最大の難関はやっぱり1次のCBT試験です。
とにもかくにも、暗記量がすさまじいです。
しかも暗記の大半は、地域や畑の名前なので関連性がなく、詰め込み暗記で大変でした・・・笑
受験料も高いので、本当にワインが好きで興味がある方にしかやり遂げられない気がします。笑
なんとなくワインについて知りたいだけだったら、正直本やネットの情報で十分だと思いました。
まとめ
- ワインエキスパートとソムリエの違いは、愛好家かプロフェッショナルか。
- ワインエキスパートは職歴不問で20歳以上なら受験可能。ソムリエは酒類・飲料に携わる仕事に2~3年以上従事していないと受験できない
- ワインエキスパートの試験は、1次試験がCBT試験(PCで受ける筆記試験)、2次試験がテイスティング
- 合格率は30~45%、そこそこ難しい試験。相応に時間を費やさないと合格は難しい
ワインエキスパートは、ソムリエと違って誰でも受けることができますが、合格率は決して高くありません。
暗記量もかなり多く受験料も高いので、受験するには覚悟が必要だと思います。
ただ、間違いなく日ごろ飲むワインへの愛着や興味は高まりますし、ワインの世界が面白くなります!
生産地やブドウの品種が分かるため、飲んだことのないワインへの興味もわきますし、自分の味の好みも分かるようになります。
レストランに行ってオーダーする際や、ワインを購入する際に、
メニューやボトルに「書いてあることが分かる」ようになったことが嬉しいです(^^)
どんなに安いところでも、ボトルで頼めば3,000円程度はする飲み物ですし、
記念日などで高級レストランに行った際にはグラスでも高額な値段を払います。
お酒を飲むのが好きな方、ワインが好きな方にとっては、
自分の世界を広げるチャンスでもあるので、覚悟を決めて挑戦してみてはいかがでしょうか(^^)
以上、にこでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!